Friday 18 November 2016

宝箱を集めたような橋(イタリア旅行記5:フィレンツェ編)


11月に入り、ロンドンはすっかりクリスマスモード。以前のブログでリバティのクリスマスショップについて書いたけれど、いよいよ街中もクリスマスのムードに包まれてきた。毎年恒例らしいオックスフォードストリートのイルミネーションは金銀の球体や星が宙に浮かぶように輝いていて、幻想的な雰囲気。


近所にあるパブでは、夏はテラス席として開放していた敷地の半分を使って、ツリーを売っていた。腰の高さくらいの小ぶりなものから、洋画でよく見ていたような天井まで届く大きさのものまで、さまざまな種類があった。大学1年生の頃のリスニングの授業で、ツリーを選ぶ親子のアメリカのニュースを見たことがあり、それとほとんど同じような光景だったので感動した。他のニュースは全然覚えていないのにそれだけ覚えていたのは、ツリーが「ほんものの」木であることに驚いたから。辺り一面にみずみずしい緑の木々が並んでいる様子はとても美しいと思った反面すこし、後ろめたい気持ちにもなった。


ヴェネチアを離れた私たちは電車に3時間ほど揺られ花の都フィレンツェへたどり着いた。日本で親しみのあるイタリアの地名、ヴェネチアやフィレンツェはイタリア語の発音に準じているので、英語名とは異なる。ヴェネチアはヴェニス(Venice)、フィレンツェはフローレンス(Florence)という。なんて偉そうに書いたけれど、私もチケットを取るまでは知らなかった。こういう英語だと思っていたけれど他の言語だった、ということは意外と多いので英語で話している時に「なにそれ?」と聞き返されることは少なくない。あと、英語だと思っていた和製英語も、同様に多い。このことについて書き出すと長くなるのでまたの機会に。


フィレンツェといえば、世界史の資料集で見た芸術作品の多くが集まる芸術の街。美術館の話は次回に残して、今回は夜のフィレンツェについて。夜の7時にサンタ・マリア・ノヴェッラ駅についた私たちは宿に荷物を置き、夜のフィレンツェ散歩に出かけた。まず目を奪われたのは建物から道路につき出すようにして並ぶネオン看板の数々。ひとつひとつのフォントががどれも可愛らしく、どこか懐かしい感じ。





ネオン通り(と呼ばれているわけではないけれど)を通りぬけて、ヴェッキオ橋へ向かう。橋の上に連なってお店が建ち並ぶとても不思議な橋。橋が崩れてしまいそうなくらい、本当にぎっしりとお店が乗っている。そのお店は淡いピンクに黄色、白に、窓はそれぞれ青や緑に塗られており色鮮やかだった。なんと1345年に建てられたのだというから驚きである。お店は宝石店や高級腕時計メーカーなど。夜はシャッターが閉まる、のではなく木の扉に鉄のベルトで入口が覆われ、その姿は宝箱のよう。橋の中央では路上パフォーマーが音楽を奏で、昼間とは違った趣があった。

左に見える橋がヴェッキオ橋

夜のヴェッキオ橋


ヴェッキオ橋から20分ほど離れたところにミケランジェロ広場(Piazzale Michelangelo)という小高い丘がある。名前のとおり、この広場ではミケランジェロの代表作のひとつ、ダヴィデ像がフィレンツェの街を見守っている。(本物のダヴィデ像はアカデミア美術館の中にあります。美術館についてはまた次回)


この広場から昼間は中世のまま時間が止まったようなフィレンツェの街並みが、夜は川を挟んで輝く夜景が望める。

日が沈む頃

日が沈んだあと

駅へ向かう途中の広場にはメリーゴーランドもあり、子供連れで賑わっていた。ちょうどハロウィンの夜だったので、魔女や猫などに仮装した子供達がメリーゴーランドに乗っている姿は現実ではないような、おとぎ話の中の世界のようだった。大人の方がぜったい楽しいけれど、子供に戻りたいなぁと、回り続けるメリーゴーランドを眺めながら思わずにはいられなかった。







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